【教育プログラム構築】【若手社員研修①】製造業_中小企業管理職向け

ビジネススキル

若手社員研修

 教育プログラムを検討する中で私が一番重要と考えている、若手社員研修の研修内容について提案をしたいと思います。高校を卒業して配属となった若手社員は人財であり、今後の会社の成長には不可欠な存在です。そこで、会社としても若手社員研修には十分に注力する必要があります。実際に5年後、10年後の中核を担う人材だからです。

目標設定とモニタリング

 まず必要なものは目標の設定です。特になにもせず、与えられた仕事をこなしながら過ごす1年と、目標を設定して活動を行った1年では、成長の度合いが違います。その為、期初に目標設定行う教育プログラムを実施する事をおすすめします。1年後の自分のありたい姿、上司から1年後どのように成長していて欲しいのかを明確にすることで、仕事に取り組む姿勢が変わってきます。

目標設定と目標設定シートの作成

 まずは目標の設定です。新入社員であれば、『○○を一人でできるようになる』などの目標からでもいいでしょう。作業が出来るようになった中堅クラスであれば、『○○の手順書を作り、自分以外でも出来るようにする』など、個々の力量に合わせ設定する、リーダーと一緒に決める事が望ましいです。

 目標が決定したら、次は目標に対して現在の状態とこの目標を達成する事で得られる効果を記載します。あとは数値目標です。本来は問題点の洗い出しを行い、現状とのギャップから目標を設定するのがいいかと思いますが、若手研修であれば、漠然とした目標から逆算して、目先の行動を決めていくのが分かりやすいと思います。

目標設定シート

モニタリング(定期レビュー)

 若手研修は4半期に一度程度実施する事をおすすめします。実際の計画に対しての進捗状況を確認します。全体の目標に対しての進捗率は何%か?実行した具体的な行動や成果。達成できなかった場合は原因と対策を記載します。若手研修を通じ、PDCAのサイクルを回す事を実践させ、習慣づけを行います。

 若手研修の発表前は上司とレビューを行う事が望ましいです。部署は違っても、同世代や先輩の発表を聞く事で刺激となります。中小企業であれば可能な限り社長に参加してもらい個々へフィードバックをしてもらうのも若手にとってはいい経験となるはずです。

成果発表会

 1年目~3年目までを若手研修の対象と設定し、3年目の若手社員には年間を通じて行った行動計画に対する成果発表の場を設けるのがよいでしょう。実際にパワーポイントなどの資料を作成し、経営層や各部署の管理職を前に発表を行います。一つの区切りとしてとてもいい勉強の場となるはずです。

先輩社員の事例紹介

 先輩社員の事例紹介も若手に向けた教育として取り入れる事をおすすめします。これは講師となる先輩社員の方が、学びを得る事が出来ます。実際、現場では後輩の指導をする立場にあっても、いざ若手社員の前で説明する場合、他部署の社員もいるため、普段とは違い緊張します。

 講師として先輩社員へはどのような事を伝えてほしいのかを説明して下さい。例えば、入社~現在までの考え方の変化や、印象に残っているエピソード、影響をもらった人物などを話してもらうのが理想です。

 若手社員への発表方法・伝え方は先輩社員へ任せましょう。人に伝えるというのはスキルの1つで、これはトレーニングが必要です。実際、自分で考え行動する事で次回への反省として学びを得る事が出来ます。

グループディスカッション

 これは定番なのですが、グループディスカッションもとても重要です。最初は中堅のリーダーにも参加してもらい、司会を務めてもらいましょう。なかなか若手のみでは進行が難しい為、なるべく年代の近いリーダーに参加してもらうのが効果的です。グループ分けも他部署のリーダーとセットになるように組み合わせるといいです。

 テーマは、若手社員が相手ですので、意見が出やすい『自由発想型』の物がよいでしょう。【10年後に会社がどうなっていてほしいか?】【どんな製品をつくってみたいか?】など、すべての回答が正解なので、若手でも自信をもって発言できるでしょう。『討論型』や『選択型』の場合、なかなか意見が出にくい可能性があります。まずは『自由発想型』でグループディスカッションに慣れてから、『討論型』や『選択型』へステップアップする事をおすすめします。

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