ムダとは何か?
まず、ムダとは何でしょうか。
ムダ=不利益を生む時間
中小企業の約70%は赤字病と言われています。どこが病んでいるのか?(問題点の把握)、診断(問題点の分析)→治療(改善)を行う事で健康な会社にする事が管理職に求められます。
現状の振り返り
実際に今の状態を振り返ってみましょう。
1.会社は利益の確保を第一目的としてますが、あなた(自チームのメンバー)は会社に何をしにきているのでしょうか?ムダを生み出し、不利益を増やしてはいないでしょうか?
2.会社は『儲かる』か『儲からないか』です。自分(自部門)は何をして『儲けた』のでしょうか?
不利益を生んでいた私の会社の事例を紹介します。
例1):品管が『対策書を書くのに忙しくて品質管理をしている時間がない』といっている
例2):製造部が『納期に合わせで忙しく、ムダの撲滅・改善をやっている時間がない』と言っている
例3):生産管理が『客先の電話やメールの対応が忙しくて、日程の計画が出せません』と言っている
どうでしょうか?料理人が『包丁を研ぐのに忙しくて魚をさばく時間がありません』と言っているようなものではないでしょうか・・・実際この様な状態でした。
『やらなければいけないことは分かっているが忙しくでやってる暇がない』こんな管理者では・・・大丈夫でしょうか?
結論は・・・?
ムダとは誰が見てもわかるものです。毎日のシンプルな雑草抜きと一緒で、発見したら直ぐ抜くことで大きな問題になる事はありません。初期の方がムダの撲滅もしやすく対処も簡単です。
雑草を抜くのは知恵も不要で、撲滅できれば即利益となるのです。
トヨタ生産方式 7つのムダ
私はトヨタ系の会社では働いていませんが、このトヨタ生産方式の7つのムダについてはどの企業でも、参考になります。
- 作りすぎのムダ
- 手持ちのムダ
- 運搬のムダ
- 加工そのもののムダ
- 在庫のムダ
- 動作のムダ
- 不良を作るムダ
いかがでしょうか?たしかに、項目だけを見ても共感できる部分があると思います。
実際の企業に根付くムダの種類
トヨタ生産方式の『7つのムダ』を紹介しましたが、実際の企業にはさまざまなムダが根付いています。ムダの種類を考える事でムダの撲滅の第一歩としてはいかがでしょうか。
売上に対するムダ
- 仕事量の不足によるムダ
- 悪い仕事を受注する事によるムダ
- 見積が安すぎるムダ
- 納期回答が遅いことによるムダ
- 短納期すぎる事によるムダ
- 生産の進捗が無い事によるムダ
- 適正なリードタイムが無い事によるムダ
- 探し物のムダ
- 段取りのムダ
- 連絡確認のムダ
- 整理整頓のムダ
- 日程計画のムダ
- 高価な設備を活用していないムダ
- 歩行のムダ
- さぼっているムダ(一人仕事を二人でやっている)
経費に対するムダ
- いなくてもいい人がいる
- 成果以上の給料を払っている
- 間接工数が多すぎ
- 残業をとりあえず○○時間やる
- 上司の指示に従わない(勝手に残業をやる)
- 足を引っ張る人がいる
- 会議のムダ
- 連絡のムダ
- 段取りのムダ
- 部品を高く買っている
- 副資材を高く買っている
- 外注費を高く買っている
- ロット購入を考慮していない
- 納入納期を守らない
- 設備をムダ使いしている
- 工具を管理・清掃していない
- 事務用品をムダ使いしている
- コピーをムダ使いしている
まとめ
ムダという会社の不利益をどう減らすか?を常に考える事で自身の成長・会社の利益に繋がります。会社の利益は最終的には自身の給料という対価で跳ね返ってくるはずです。まずは主体的にムダ撲滅の活動をしてはいかがでしょうか?
若手研修などもムダについての教育は重要です。下記の様なフォーマットを作成し、どのようなムダが自社に蔓延しているのか明確にしてはいかがでしょうか?
勉強会の開催方法などは別途記事をアップしたいと思います。
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